【オリンピック野球】イスラエル代表と選手を紹介!経験豊富な元メジャーリーガーがチームを牽引!
2017年のWBCで1次リーグを全勝で突破、2次ラウンドでは日本と接戦を演じ、一躍脚光をあびた野球イスラエル代表。今回のオリンピックでも、アフリカ/欧州予選でオランダをはじめとする強豪国を破り、本大会出場を一番乗りで決めた。果たしてイスラエル代表はどのようなチームなのか、チームの簡単な歴史と注目選手を紹介する。
イスラエルってどんなチーム?
今までの国際大会での戦績は?
イスラエルは、今回がオリンピック初出場である。2019年に欧州野球選手権に初出場し4位となり、東京オリンピックのアフリカ/欧州予選への出場権を獲得。同大会で優勝し、本大会への出場を決めた。2017年にはWBCに初出場。1次リーグを全勝で勝ち上がると、2次リーグで日本やキューバと善戦を繰り広げた。国際大会に突如としてあらわれ旋風を巻き起こしている。
メンバーのほとんどはアメリカ生まれのユダヤ人であり、現在イスラエルのリーグでプレーする選手は選出されていない。メンバーの職業も、マイナーリーガー、コーチ、アナリスト、大学院生(修士号もち)などと多彩だ。イスラエルの旗のもと、国境・年齢・職業の違いを超えて24人の戦士が集まった。
日本との対戦歴は?
主要国際大会で日本とイスラエルが対戦したのは2017年WBCの1度のみ。スコアは8-3と日本の圧勝だったが、5回まではスコアレスの投手戦で緊迫したゲームとなった。最終回には3点を返し、あわや追いつくかというシーンもあった。この時の主要選手は今回の代表にも選ばれており、日本へのリベンジを楽しみにしている選手もいることだろう。
注目選手を紹介!
イアン・キンズラー(内野手)
イアン・キンズラーは、メジャーのオールスターゲームにも4度選出されている実績十分の選手だ。ゴールドグラブ賞を二塁手で2度受賞、30本塁打30盗塁を2回記録するなど、走攻守に秀でている。2019年シーズンに現役を引退しパドレスのアドバイザーとして働いていたが、現在は独立リーグに一時的に復帰し五輪にむけて調整をしている。2017年WBCはアメリカ代表に選出され、優勝に貢献。国際大会での実績も十分だ。
2017年WBCの日本戦では1番セカンドで出場、8回に勝ち越しの口火となる二塁打を放った。
- イアン・キンズラー
1982年6月22日生まれ(39歳)、右投右打
レンジャーズ(2006ー2013)ータイガース(2014ー2017)ーエンゼルス(2018)ーレッドソックス(2018)ーパドレス(2019)
【メジャー通算】1888試合 打率.269 1999安打 257本塁打 909打点
【主なタイトル】ゴールドグラブ賞:二塁手部門(2016、2018)
【代表経験】WBCアメリカ代表(2017)
先頭打者本塁打集:MLB | Ian Kinsler - Leadoff Home Runs
ダニー・バレンシア(内野手)
ダニー・バレンシアは、内外野すべてをこなせるユーティリティプレーヤーでメジャー8球団での出場経験がある。対左投手への通算打率が3割を超えており、左投手を得意としている。2018年に引退後はイスラエル代表を中心に活動。2019年のオリンピック予選では、打率.375OPS1.500と大車輪の活躍でイスラエルをオリンピックに導いた。現在はキンズラーとともに独立リーグに一時的に復帰し五輪にむけて調整をしている。
- ダニー・バレンシア
1984年9月19日生まれ(36歳)、右投右打
ツインズ(2010ー2012)ーレッドソックス(2012)・オリオールズ(2013)ーロイヤルズ(2014)ーブルージェイズ(2014ー2015)ーアスレチックス(2015ー2016)ーマリナーズ(2017)ーオリオールズ(2018)
【メジャー通算】786試合 打率.269 728安打 87本塁打 369打点
ジョシュ・ゼイド(投手)
ジョシュ・ゼイドはメジャーで50試合近い登板経験がある投手だ。最後のメジャー登板は2014年、現役引退は2018年と実戦からは遠ざかっているものの、引退後はカブス傘下のピッチング兼リハビリコーチとして活躍。自身の運営するピッチングラボでマイナー選手と汗を流している様子を時折Twitterに投稿している。
2017年WBCの日本戦では先発投手として登板、4回無失点に打ち取った。大会を通して10イニングを無失点に抑え、優秀選手賞を受賞した。
- ジョシュ・ゼイド
1987年3月24日生まれ(34歳)、右投右打
アストロズ(2013ー2014)
【メジャー通算】48試合 0勝0敗 防御率5.21
【主なタイトル】Aリーグベストリリーフ(2010)
【代表経験】WBC(2013予選,2017)
ダビデの星の戦士たち
チームは5月からアリゾナ州で合宿を開始し、7月初頭からは大学チームや米独立リーグとの対戦を積み重ねている。世界ランクは24位と出場国のなかでは最下位だが、五輪にむけたチーム練習はどのチームよりも充実しているといえるだろう。確固たるアイデンティティをもとに結束したイスラエル代表の躍進に注目だ。
Baseball Geeks編集部