ロッテの新外国人オスナを分析!MLBの元セーブ王は速球も変化球も超一流
ロッテの新外国人ロベルト・オスナが6月26日のオリックス戦に救援登板し、登板2戦目にして初勝利を記録した。オスナは20歳からメジャーでクローザーとして活躍し、2019年にはセーブ王を獲得、22歳までの最多セーブ記録(95セーブ)も保持している。
実績抜群の大型右腕は果たしてどのようなピッチングをするのだろうか。今回は、最後に一年を通して登板しセーブ王を獲得した2019年のトラッキングデータから分析していく。
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3種類の変化球をバランスよく投げ込む
まず、投球割合と平均球速をみていく(表1)。4シームが全投球の約半数を占めており、変化球はカットボール・スライダー・チェンジアップの3種類をバランスよく投げている。
平均球速をみると、4シームはメジャー平均を上回っている。もし現在もこの球速で投げることができれば、プロ野球ではかなり速い部類といえるだろう。
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2019年のデータを分析。カッコ内はメジャー平均。
続いて、ボールの変化量をみていく(図1)。どの球種もホップ成分が大きい点が特徴だ。打者はボールの下側を打つことが多くなり、打球がフライになる機会が増えると予想される。チェンジアップ、カットボールは4シームと近い変化をするため、ピッチトンネルを構成するうえでも有効になるだろう。
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オスナは超フライボールピッチャー
ここで、リスク管理表をみてみよう(図2)。完全アウトの割合はメジャー平均を大きく上回っており、優秀なリスク管理能力を発揮していたことがわかる。
懸念点としては、打球がフライになることが多い点だろうか。メジャー通算のフェアボールに占めるフライの割合は47%と、典型的なフライボールピッチャーといえる。
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最後に投球割合が一番高い4シームの到達位置をみてみる(図3・4)。4シームを高めに集め、空振りを奪えていることがわかる。ただし、時折真ん中に投球されることがあるようだ。この失投を減らすことができれば、プロ野球においても圧倒的なピッチングをすることができるだろう。
※赤いエリアほど投球率が高い。
逆転優勝への戦力となれるか!
ここまで、ロッテに入団が決まったオスナについてみてきた。近年のロッテは、エンニー・ロメロやチェン・ウェイン、澤村拓一など、シーズン途中加入した投手が活躍すること多い。オスナはまだ27歳、これから日本で大記録を達成する可能性も十分考えられる。圧倒的なピッチングを披露し、優勝に導けるか注目だ。
- ロベルト・オスナ
Roberto Osuna Quintero
1995年2月7日 右投右打
ブルージェイズ(2015-2018)ーアストロズ(2018-2020)ーロッテ(2022)
【メジャー通算成績】314試合(0先発) 14勝18敗 155セーブ 10ホールド 防御率2.74
Baseball Geeks編集部