オープン戦で好成績を残した打者は誰?シーズンでの活躍を大予想!
3月21日にオープン戦全日程が終了し、いよいよ明日プロ野球が開幕する。
Baseball Geeksでは、以前にオープン戦の成績とシーズンの成績の関係性について分析を行った(表1)。その結果、オープン戦の「本塁打率」と「三振率」はシーズンのそれらの成績と相関があることが明らかとなった。
参考:【プロ野球】オープン戦の活躍はシーズンに直結するのか?~打者編~
1999年から2019年までの20シーズン、シーズンで300打数以上の選手(延べ1243名)を対象。
今回は、今年のオープン戦で20打席以上立った打者を対象に、本塁打率・三振率・打席数について分析していく。
2冠王・岡本和真が本塁打率トップ
まず、本塁打率からみていく(表2)。
1位は昨シーズン本塁打・打点の2冠を獲得した岡本和真(読売)であった。50打席で7本の本塁打を放っており、今年もその長打力は健在なようだ。
2位には万波中正(日本ハム)がランクイン。万波、は昨シーズン、133打席で5本塁打を放ち、頭角を現した打者の一人である。今シーズンは新庄BIG BOSSのもとでさらなる飛躍の年とすることができるのかに注目したい。
3位は、今川優馬(日本ハム)とレアード(ロッテ)だ。今川は昨シーズン、二軍で打率.310・14本塁打の好成績を残し、9月には一軍でプロ初本塁打も放っている。オープン戦ではわずか13打席で3本塁打を放っており、ブレイクの予感だ。レアードは本塁打王を獲得したこともある実力者。今年もロッテ打線の中核として期待できそうだ。
炭谷銀仁朗と松本剛は三振ゼロ
次に、三振率についてみていく(表3)。
三振がゼロであったのは、炭谷銀仁朗(楽天)と松本剛(日本ハム)。そして3位にはオスナ(ヤクルト)がランクインした。炭谷は昨シーズン153打数41三振と三振が多かったが、今年はひと味違うところをみせてくれそうだ。
参考:【2021年】新外国人打者No.1は誰だ!打球データを徹底分析!
特筆すべきは、5位の髙部瑛斗(ロッテ)だろう。オープン戦では4割近い打率を残し首位打者に輝いた。シーズンでも三振が少なく堅実なバッティングを期待できそうだ。また、5盗塁も12球団最多タイであり、開幕1番でのスタメン起用が決定的となっている。
石川昂弥が打席数でトップ
最後に、打席数についてみていく(表4)。
打席数からシーズンの活躍を予想することは出来ないが、打席数の多さはその打者への期待の大きさともいえるだろう。1位は高卒3年目の石川昂弥(中日)であった。チームでただ一人、オープン戦全試合にフル出場しており、期待の高さがうかがえる。昨シーズン、得点力不足に嘆いた中日の救世主となれるか注目だ。
参考:【ドラフト特集2021】セ・リーグ各球団の現状とドラフトを振り返り!
2位は、大阪ガスからドラフト6位で広島に入団したルーキー末包昇大だ。まだまだ荒削りな面も目立つが開幕スタメンが内定している。メジャーへの移籍が決まった鈴木誠也(カブス)の穴は大きすぎるが、末包を筆頭に少しずつ埋めていけるかがポイントとなってくるだろう。
3位には、三振率の低さでもランクインした髙部、鈴木将平(西武)、岡林勇希(中日)の3人がランクインした。高卒6年目を迎える鈴木は、2019年から3年連続開幕一軍入りを果たすも、レギュラー定着には至っていない。今シーズンは、ポスト秋山翔吾(レッズ)となれるか注目だ。高卒3年目の岡林は、20日に右手薬指を負傷したものの、開幕一軍は確定している。初の開幕スタメンとなるのか楽しみだ。
待ちに待ったシーズン開幕!
ここまで、オープン戦での成績から今シーズン注目の打者についてみてきた。オープン戦の成績から、シーズンの活躍を完全に予測することは難しいかもしれないが、参考にはなるのではないか。
オープン戦にて好調を維持し好スタートを切る選手、そして今シーズン台頭してくる選手は一体誰なのか。今シーズンもプロ野球から目が離せない。
Baseball Geeks編集部