日本ハムの新外国人バーべイトを分析!150キロ超えの速球と高速変化球が特徴
今シーズン日本ハムに加入したバーベイトは、先発、中継ぎ両方で起用されている。ここまで2勝を挙げているが、まだまだ安定した投球ができているとは言えない。今回はメジャー時代のバーベイトのトラックマンデータを分析し、活躍のポイントを探っていきたい。
平均150キロを超える4シーム
まずは各球種の球速と投球割合をみていく。バーベイトは5球種を投球している。投球割合は4シームが49%とほぼ半分を占めており、その4シームの球速は150キロを超えていた。
球種 | 球速 (km/h) | 球速 (%) | 投球割合 (%) |
---|---|---|---|
4シーム | 151.8 (150) | 100.0 (100) | 49 |
2シーム | 151.7 (148) | 99.9 (100) | 8 |
スライダー | 138.1 (136) | 90.9 (91) | 22 |
チェンジアップ | 136.5 (136) | 89.9 (91) | 17 |
カーブ | 128.0 (126) | 84.3 (85) | 4 |
カッコ内はメジャー平均。2018年シーズンのデータで分析
4シームの他にはスライダー、チェンジアップが投球の中心となっている。変化球が高速なのも特徴で、すべての球種の球速がメジャー平均を超えていた。
参考:【2019年】新外国人投手を徹底解剖!トラックマンデータでみる速球1位は!?
変化球のバリエーションがカギ!
続いて、各球種のボール変化量を見ていく。投球の中心である4シームは平均的な球質と言える。
スライダーは横の変化量が少なく、ジャイロ回転系の縦系のスライダーといえる。左右よりも縦の揺さぶりで空振りを狙えるボールだろう。チェンジアップは落差が大きい球質である。スライダー同様縦の揺さぶりで勝負するボールといえるが、やや球質のバラつきが大きいため安定化が課題かもしれない。
投球割合が少ない球種にも特徴がある(表2)。まずは2シームだ。変化は小さく、4シームから少しだけシュートし、落ちる球質である。球速がほぼ同じなためしっかりとコースに投球できればゴロを打たせる球種として有効となるだろう。
球種 | 球速 (%) | 回転数 (rpm) | 横変化 (cm) | 縦変化 (cm) |
---|---|---|---|---|
4シーム | 100 (100) | 2049.3 (2263) | 20.3 (19) | 39.0 (40) |
2シーム | 99.9 (100) | 2089.9 (2142) | 30.3 (37) | 35.0 (24) |
スライダー | 90.9 (91) | 2255.4 (2394) | -5.1 (-14) | 0.5 (5) |
カーブ | 84.3 (85) | 2607.4 (2494) | -28.7 (-24) | -28.8 (-23) |
チェンジアップ | 89.9 (91) | 1261.3 (1775) | 27.6 (34) | 8.5 (18) |
カッコ内はメジャー平均。2018年シーズンのデータで分析
メジャー時代はリリーフとして登板していたため、主に4シーム・スライダー・チェンジアップの3球種による構成だったのかもしれない。しかし、先発投手としてロングイニングを投げる際には、2シームやカーブといったボールを駆使して様々な打ち取り方ができる投球をしたい。
参考:「先発タイプ」ってなに?持ち球からその適性を考える
長いイニングを投げ切れるか?
日本ハムは今シーズン、先発投手が少ないイニングを投げ、本来先発する投手がロングリリーフを行う「オープナー」を採用している。バーベイトは先発と中継ぎ両方をこなすバーベイトは、投手陣が苦しい夏場以降にキーマンとなるかもしれない。
動画:バーべイトのメジャー時代の投球
ジョニー・バーベイト プロフィール
1991年7月11日生まれ、27歳、右投右打
パドレス10‐ヤンキース-パイレーツ-タイガース-日本ハム19
通算メジャー成績 1勝3敗
Baseball Geeks編集部