【2018年】最も活躍する新外国人投手は誰だ!トラックマンデータで徹底比較!
いよいよ開幕直前となったプロ野球。この時期に気になるのは、新戦力となる新外国人選手だ。特に新外国人投手のできは、ペナントレースを大きく左右するといっても過言ではない。
そこで今回は、MLBが運営している『baseball savant』上で取得できるトラックマンデータを使い、今シーズン新たに来日した新外国人投手を分析した。
2017年にメジャーリーグで投球していた投手10投手を、4シーム(=ストレート)に関するデータから紹介していこう。
※本記事は、2/14公開の記事「2018年プロ野球新外国人投手をデータで紹介!!球速が最も速いのはあの投手…!!?」をリニューアルした内容です。
球速ナンバーワンは西武カスティーヨ!!
新外国人投手のデータで、最も話題を呼ぶのが球速だ。
「MAX○○キロ投手獲得」との見出しを目にすることも多い。そこでまず4シームの平均球速ランキングをみてみる。
順位 | 名前 (球団) | 平均球速 (km/h) | 最高球速 (km/h) | 投球腕 |
---|---|---|---|---|
1 | カスティーヨ (西武) | 156 | 158 | 右 |
2 | モレノ (阪神) | 153 | 156 | 右 |
3 | トンキン (日本ハム) | 151 | 155 | 右 |
4 | カンポス (広島) | 150 | 154 | 右 |
5 | ガルシア (中日) | 150 | 154 | 左 |
6 | マルティネス (日本ハム) | 149 | 153 | 右 |
7 | ジー (中日) | 147 | 151 | 右 |
8 | ボルシンガー (ロッテ) | 145 | 150 | 右 |
9 | ヤングマン (巨人) | 145 | 148 | 右 |
10 | アルバース (オリックス) | 142 | 147 | 左 |
平均球速が150キロを超えた投手は5投手で、1位は西武のカスティーヨだった(最高球速158キロ)。先発候補として期待されているが、長いイニングを投球した時にどれくらいの球速で投球できるかも注目していきたい。
参考:【MLB】2017年投手ランキング~球速1位は?注目のカーショウは?
アウトの取り方がわかる!?ボール変化量とは
次に、それぞれの投手の4シームのボール変化量を見ていこう。
トラックマンでは、ボールの変化量を計測でき、「○○cmシュートした」のように、客観的に球質を表現できる。
元巨人のマイコラスのメジャー時代の球質はメジャーリーグ平均に近い。打者は平均的な変化の4シームを見慣れているため、上原のようなホップ成分が大きな球質は、いわゆる「伸び」が大きいボールに感じるのだ。
新外国人投手の中で、最もホップ成分が大きな球質だったのは広島のカンポスで、巨人復帰の上原と同程度の値を叩きだした。さらにはシュート成分が小さいため、打者は真上に浮き上がるように錯覚し、空振りやフライを狙える球質だ。
また、ホップ成分が小さかった中日のジー、巨人のヤングマンのような4シームも武器になる。打者の予想よりも下に到達するため、打者はボールの上側をたたいてしまう。ジーはシュート成分が大きな2シーム系、ヤングマンはシュート成分が小さなカットボール系の球質なのも面白い。4シームの球質的には、ジーは右打者、ヤングマンは左打者からゴロを奪うのが得意かもしれない。
参考:「ダルビッシュ、田中将大のストレートは変化球?」データで分析
トラックマンデータで外国人投手を獲得する時代が来た!
ここまで新外国人投手を4シームのデータから紹介してきた。
このようにどんなボールを投球するかが数値で表現できるようになると、選手を獲得する方法も変わってくる。例えば「マイコラスのようなタイプ!」「対ソフトバンクに強そうなタイプ!」のような選び方も近い将来行われるだろう。
今後もトラックマンデータを使い、新外国人投手のデータ分析を進めていく。
ファンの方から、「あいつのボールは○○cm伸びるぜ!」と声が聞こえる日が来ることを楽しみにしている。
Baseball Geeks編集部