筒香が移籍したパイレーツってどんなチーム?投打の注目選手を紹介!
8月16日(日本時間)に、ロサンゼルス・ドジャースは、筒香嘉智をリリースすることを発表した。その後すぐに、筒香はピッツバーグ・パイレーツへの移籍が決まり、移籍後初戦の古巣ドジャース戦で移籍後初安打を放った。筒香は今回の移籍で今シーズン3球団目となる。そこで今回は、筒香が移籍することになったパイレーツについて解説し、投打の注目選手を紹介していきたいと思う。
参考:筒香嘉智の2020年データを分析!メジャー屈指の打球速度が最大の長所
パイレーツのチーム紹介
パイレーツは、ペンシルベニア州ピッツバーグに本拠地を置く、ナショナル・リーグ中地区の球団である。桑田真澄や岩村明憲らが以前所属していた。
本拠地のPNCパークは、バックスクリーン後方に橋が見えるなど景観が良いことで有名だ。
まずは、パイレーツの今シーズンの順位からみていく(表1)。シーズンオフにチームのエースであったジョー・マスグローブや主砲であったジョシュ・ベルを、今シーズンのトレードデッドライン直前にアダム・フレイジャーをトレードするなど主力選手が移籍している。
今シーズンのパイレーツは、ナショナル・リーグ中地区最下位、MLB全体では27位だ。2019年と2020年は地区最下位で低迷しているチームの1つだ。
※日本時間8月16日現在
パイレーツ投打の注目選手を紹介!
パイレーツ期待の先発投手JT・ブルベイカー
投手の注目選手としてJT・ブルベイカーを紹介する。
ブルベイカーは、2020年にメジャーデビューした選手だ。2019年には、チームのマイナー最優秀投手であった。
今シーズンは、4勝13敗(8月19日現在)と大きく負け越している。パイレーツ先発陣は、核といえる選手がおらず、ブルベイカーがチーム最多の先発登板を果たしている。
まず、平均球速と投球割合をみていく(表2)。
すべての球種の平均球速がメジャー平均を上回っており、特にスライダーとチェンジアップは高速なボールだ。投球割合は、速球系が約50%を占めており、投球の軸となっている。その次に投球割合が高いのが高速スライダーで、速球系とスライダーで投球を組み立てていることがわかる。
つぎに、各球種のボール変化量をみていく(図1)。
4シームは、メジャー平均よりもシュート成分が少なく、やや垂れるボールだ。2シームはメジャー平均よりもシュート成分が大きくなっている。
スライダーは、曲がり幅が小さく高速で、カットボールのようなボールである。まだまだメジャー経験は少ない投手であり、今後の活躍に注目したい。
打線の核B.レイノルズ
続いて、パイレーツ野手陣の中心選手であるブライアン・レイノルズを紹介する。
2019年にメジャーデビューし、その年の新人王投票4位に入った選手だ。今シーズンは、打率.309(ナ・リーグ4位)、本塁打21本と絶好調。また、先日のメジャーオールスターに初選出されている。
まず、コース別平均打球速度とコース別平均打球角度をみていきたい(図2・3)。レイノルズは両打ちのため、左打席と右打席に分けてみていく。
平均打球速度(図2)は、ほとんどのコースで150キロ近くおよび160キロ以上を記録しており、ハードヒットを打てていることが分かる。
参考:【MLB2021】指標「バレル%」から注目打者を紹介!
次に、平均打球角度だ。
平均打球角度は、数値が大きいほどフライ性、数値が小さいほどゴロ性の打球となる。近年、フライボール革命によって、フライ性打球を打てる選手の価値が高まりつつある。レイノルズの特徴は、右打席時においてアウトコースの打球角度が大きくなっている。左打席では、右打席よりもコースごとの打球角度が大きいため、左打席においてフライ性の打球をより放っていることが分かる。
参考:注目の指標バレルとは?打球速度と打球角度の重要性
最後に、レイノルズのリスク管理表をみてみる(図4)。
メジャー平均よりも外野フライの割合が大きい。完全アウトやゴロ割合がメジャー平均よりも低く、フライを多く打つことで好調を維持できている可能性があるといえる。
筒香はパイレーツで活躍できるのか?
ここまで、筒香が移籍したパイレーツとパイレーツの投打の注目選手についてみてきた。パイレーツは現在地区最下位のため、筒香の出場機会も多くなってくるだろう。その中で、来季の契約を勝ち取るためにも一戦一戦が重要になってきそうだ。今後の筒香の打席に注目だ。
Baseball Geeks編集部