【ポストシーズン】ナショナル・リーグ地区優勝チームの注目選手を紹介!
- 目次
- 【ブレーブス】強力打線でチームを勝利へ!主砲のフリーマンの活躍に注目!
- 【ブルワーズ】最優秀防御率を受賞!バーンズ!
- 【ジャイアンツ】ベテランが躍動したシーズン!キャリアハイを達成したクロフォード!
- 開幕したポストシーズン!大注目のリーグディビジョンシリーズ!
2021年もレギュラーシーズンが終了し、ポストシーズンに突入した。ナショナル・リーグも、激戦であった。東部地区は、アトランタ・ブレーブスが、中部地区はミルウォーキー・ブルワーズが、西部地区ではサンフランシスコ・ジャイアンツがそれぞれ優勝を果たした。特に西部地区は、ジャイアンツとロサンゼルス・ドジャースの2チームが最終戦前で1ゲーム差と非常に緊迫した優勝争いであった。今回は、各地区優勝チームの注目選手を紹介していきたいと思う。
参考:【ポストシーズン】アメリカン・リーグ地区優勝チームの注目選手を紹介!
【ブレーブス】強力打線でチームを勝利へ!主砲のフリーマンの活躍に注目!
4シーズン連続で東地区を制覇したブレーブス。今シーズンは、ロナルド・アクーニャJrやマイク・ソロカらチームの中心選手が負傷で離脱してしまったなか、フィラデルフィア・フィリーズとの首位攻防戦を勝ち抜き優勝を決めた。ここでは、特に、打線の中心として活躍したフレディ・フリーマンを紹介する。
【ブレーブス】打線を引っ張る主砲!
まず、打球方向別の指標からみていく(表1)。
平均打球速度をみると、すべての方向で145km/hを超える打球速度であることが分かった。メジャーでは、ハードヒット(約153キロ以上の打球)とという指標が注目されている。ハードヒットおよび打球速度は、以前記事でも紹介したバレル率と密接な関係がある。
フリーマンのハードヒット率は、46.1%(メジャー34位)と打球の約半分がハードヒットを記録しており、メジャーの中でも高速な打球速度で多くの打球を放っている。
参考:【MLB2021】指標「バレル%」から注目打者を紹介!
次に、平均打球角度をみてみるとライナー性(打球角度が10°から25°)の打球の割合が大きいことがわかった。特に、センター・レフト方向への打球角度が大きくなっており、左打者であるフリーマンは逆方向へもしっかりと打球を放てている。
次に、リスク管理表をみていく(図2)。大きな特徴は、完全アウトがメジャー平均よりも大幅に低い割合を記録していることだ。フリーマンは三振率が15.4%でメジャー23位(規定打席以上選手の三振率の割合が低い順)となっており、三振の少ない選手だ。また、外野フライ・四死球割合はメジャー平均を大きく上回っており、OPSが、.895と高い値を記録している。フリーマンは三振が少なく、OPSが高いことからチームの得点へ大きく貢献している選手ということがわかる。
参考:打者の評価指標OPSとは!
チームの主軸であるアクーニャJrが離脱してしまった中、紹介したフリーマンを含め、オジー・アルビーズやオースティン・ライリーらが打線に並んでおり、チーム本塁打数メジャー全体で3位(239本)だ。ポストシーズンでも本塁打を多く放つことができるか打線に大注目だ。
フリーマンの今シーズンハイライト
- フレディ・フリーマンのプロフィール
フレディ・フリーマン(Freddie Freeman)
1989年9月12日生まれ(32歳)、アメリカ合衆国出身、右投げ左打ち
ブレーブス(2010-)
【通算成績】
1565試合 打率.295 打点941 本塁打271 OPS.893
【2021年シーズン成績】
159試合 打率.300 打点83 本塁打31本 OPS.896
【ブルワーズ】最優秀防御率を受賞!バーンズ!
今シーズン、コービン・バーンズやブランドン・ウッドラフ、フレディ・ペラルタら強力投手陣を擁し中地区を優勝したミルウォーキー・ブルワーズ。その中で、今シーズン最優秀防御率を受賞し圧巻の投球をみせたコービン・バーンズを紹介していく。
参考:【MLB2021】FIPから注目投手を紹介!
高速なカットボールを軸に奪三振を量産!
まず、バーンズの平均球速と投球割合をみていく(表2)。
バーンズは、平均球速がメジャー平均を大きく上回るカットボールを全投球のうち50%以上投球しており、カットボールが投球の軸となっている。
※カッコ内はメジャー平均
次に、リスク管理表をみていく(図2)。完全アウトの割合がメジャー平均よりも大幅に高いことが分かる。バーンズは今シーズン、234個の三振を奪っており奪三振ランキングではメジャー全体5位を記録した。また、K/9という指標では12.61でメジャー1位となっている。
本塁打割合においては、メジャー平均を下回っており、本塁打を打たれづらい投手である。HR/9という指標では、0.38と驚異的な数字を残してメジャー1位となっている。
これらからバーンズは、今シーズンメジャーで最も奪三振の割合が高く、最も本塁打を打たれない投手だ。
参考:【プロ野球】前半戦振り返り投手編!侍ジャパンの伊藤・栗林がランクイン!
ブルワーズ投手陣は、強力だ。今回紹介したバーンズ含めウッドラフ、ペラルタの先発陣やジョシュ・ヘイダーらの中継ぎ陣を打ち崩すのは容易ではないだろう。
ナ・リーグディビジョンシリーズでは、前述したフリーマンが所属するブレーブスと対戦する。強力打線と強力投手陣の対戦に大注目だ。
参考:【今さら聞けない!】メジャーのポストシーズンとは?その仕組みを解説!
今シーズン、バーンズは開幕から58奪三振、0四球のメジャー記録を打ち立てた。
- コービン・バーンズのプロフィール
コービン・バーンズ(Corbin Burnes)
1994年10月22日生まれ(26歳)、アメリカ合衆国出身、右投右打
ブルワーズ(2018-)
【通算成績】
102試合 23勝11敗 防御率3.39
【2021年シーズン成績】
28試合 11勝5敗 防御率2.43
【ジャイアンツ】ベテランが躍動したシーズン!キャリアハイを達成したクロフォード!
西地区を制覇したサンフランシスコ・ジャイアンツは、シーズン開幕前の下馬評を覆し、サプライズと言われるほどの快進撃をみせた。バスター・ポージーやブランドン・クロフォードら全盛期を過ぎたと言われていた選手が大活躍したシーズンであった。今回は、復活しキャリアハイの成績を残して優勝に貢献したクロフォードを紹介する。
全方向にバランス良く打球を放つ!
まず、打球方向別の指標からみていく(表3)。平均打球速度は、どの方向でも140km/hを超えており引っ張りや流し打ちなど方向関係なく高速な打球を放てている。また、平均打球角度をみるとライナー性の打球となっておりこれによりヒットが増え、打率と本塁打のキャリアハイを記録したと考えられる。
次に、リスク管理表をみていく(図3)。特徴は、メジャー平均よりも完全アウト割合が少なく、外野フライ・本塁打割合が高いことだ。クロフォードは今シーズン三振が105個と100試合以上出場したシーズンで最も三振が少ないシーズンとなった。
また、本塁打数もキャリアハイを記録した。外野フライ・本塁打は前述した打球角度が大きいことが要因の1つだろう。
リーグディビジョンシリーズはレギュラーシーズンで激戦を繰り広げた同地区のドジャースと対戦する。昨シーズンワールドシリーズを制覇したドジャースは、投手陣・野手陣ともに強力なチームだ。レギュラーシーズン100勝以上同士の対戦に大注目だ。
クロフォードの今シーズンハイライト
- ブランドン・クロフォードのプロフィール
ブランドン・クロフォード(Brandon Crawford)
1987年1月21日(34歳)アメリカ合衆国出身、右投左打ち
ジャイアンツ(2011-)
【通算成績】
1443試合 打率.254 打点654 本塁打130 OPS.727
【2021年シーズン成績】
138試合 打率.298 打点90 本塁打24本 OPS.895
開幕したポストシーズン!大注目のリーグディビジョンシリーズ!
今回は、ナショナル・リーグ地区優勝を果たした3球団の注目選手を紹介した。最高峰のプレーをみることができレギュラーシーズンとは、また違った雰囲気が楽しめるポストシーズン。どのチームがワールドシリーズを制覇するのか楽しみだ。
Baseball Geeks編集部