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MLB

【メジャー最速投手ランキング ~2018年~】を発表!チャップマン敗れる!?大谷翔平は?



目次
球速ランキングに異変!?新時代の球速王誕生か!
ホップ成分ランキング!アストロズのエースがランクイン!
メジャーリーガーのボールが「数値」でわかることのメリット

メジャーリーグではポストシーズンがスタートし、日に日に盛り上がりが高まってきている。
今回は、MLB2018年投手トラックマンデータランキングと題し、レギュラーシーズン全投球から4シーム、2シーム(シンカー含)に関するデータを紹介する。

球速ランキングに異変!?新時代の球速王誕生か!

まず、レギュラーシーズン(以下、今シーズン)における4シーム、2シームの球速ランキングを示した。なんと1位はルーキーのヒックス(カージナルス)であった(表1)。

表1 2018年球速ランキング
順位名前
(チーム)
球速
(km/h)
日付
J. ヒックス
(カージナルス)
169.05/20
J. ヒックス
(カージナルス)
169.05/20
J. ヒックス
(カージナルス)
168.07/4
A. チャップマン
(ヤンキース)
168.07/2
J. ヒックス
(カージナルス)
167.95/20
471大谷翔平
(エンゼルス)
162.75/30

球速ランキングは長年ヤンキースのチャップマンが上位を独占しており、MLB公式サイトの球速ランキングでも「チャップマンフィルター」と呼ばれるフィルターが存在しているほどだった。現に昨シーズンも上位5球はすべてチャップマンのボールであった。
参考:MLB2017年投手ランキング~球速1位は?注目のカーショウは?

しかし今シーズンは、ルーキーのヒックスが圧倒的な球速のボールを投球し1位となった。上位100傑でみても、なんと72球をヒックスが占めており、新たな球速王が誕生したと言っていいだろう。
上位100傑は他に20球がチャップマン、8球が実質メジャー1年目のゲレーロ(マーリンズ)と3人で独占されており、チャップマン一強状態から変わる新時代を予感させるシーズンであった。大谷翔平が記録した162.7キロは球速ランキングでは471位であったものの、先述した投手たちが上位を独占しているため大谷より速いボールを投球した投手は5人しかいなかった

次に平均球速ランキングをみてみよう(表2)。上位はまたもや上記の3投手であった。日本人最速は大谷翔平で、平均球速155.5キロはメジャー43位の成績であった。

表2 2018年平均球速ランキング
順位名前
(チーム)
平均球速
(km/h)
最高球速
(km/h)
J. ヒックス
(カージナルス)
161.7169.0
A. チャップマン
(ヤンキース)
159.2168.0
T. ゲレーロ
(マーリンズ)
158.7167.4
J. ケリー
(レッドソックス)
157.8162.7
F. バスケス
(パイレーツ)
157.7164.5
43大谷翔平
(エンゼルス)
155.5162.7

一見、大谷より速い投手が40人もいるのか!と思うかもしれない。
しかしながら、上位は救援投手が多く占めるため、平均球速は速くなる。最高球速では大谷より速い投手は5人しかおらず、先発でこれだけの球速を残せる投手はメジャーでもそう多くない。手術のリハビリはこれから長期にわたり続いていくが、また再びメジャーのマウンドに上がる日を楽しみにしたい。

ホップ成分ランキング!アストロズのエースがランクイン!

最後に、今シーズンの4シームの平均ホップ成分ランキングを示す(表3)。速球のホップ成分が大きくなると、空振りが増加する傾向にある。
参考:ホップ成分が大きい速球は空振りを奪いやすいって本当!?

表3 2018年平均ホップ成分ランキング
順位名前
(チーム)
ホップ成分
(cm)
M. エストラーダ
(ブルージェイズ)
57.1
J. バーランダー
(アストロズ)
51.3
H. ウッド
(ドジャース)
51.1
S. ドゥーリトル
(ナショナルズ)
50.3
A. プルトコ
(インディアンス)
49.6
77田中将大
(ヤンキース)
43.1
134大谷翔平
(エンゼルス)
40.6

アストロズのバーランダーが2位にランクインした。速球で空振りや三振を量産しするバーランダーの速球に、ポストシーズンでも注目だ。

また、大谷翔平は134位であった。球速では特徴を持っていたものの、ホップ成分はあまり大きくなく、ボールの「ノビ」は大きくない投手であった。逆に言えばさらに進化する余地のあるボールで、復帰後は球質にも注目したい。

メジャーリーガーのボールが「数値」でわかることのメリット

今回はトラックマンデータを使って投手のランキングを見てきた。今回取り上げた投手たちはメジャーリーガーの中でもトップクラスのボールも投球する選手たちばかりだ。ポストシーズン、また来シーズンにそれらの投手が登板した時には「これがホップ成分50cmか」「これが160キロか」と楽しんでもらいたい。

また、徐々にではあるが、アマチュアにもトラッキングデータは普及し始めている。自分の投球データを測定した時、トップ選手の数字がわかる事で比較が出来、明確な目標となるだろう。これらのデータが選手たちのレベルアップに寄与することを期待したい。

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Baseball Geeks編集部