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MLB

菊池雄星の所属するブルージェイズってどんなチーム?投打のキーマンを紹介!!



目次
ブルージェイズのチーム成績
ブルージェイズの投打のキーマンを分析!
リーグ制覇の救世主となれるのか

昨シーズン、6試合連続クオリティ・スタートを記録した菊池雄星は自身初のMLBオールスターに選出された。今シーズンからは拠点をトロント・ブルージェイズに移し、さらなる活躍が期待される。今回は菊池が所属するブルージェイズのチーム状況、投打のキーマンを紹介する。
参考:鈴木誠也が移籍したカブスってどんなチーム?投打の注目選手を紹介!

ブルージェイズのチーム成績

ブルージェイズはカナダのオンタリオ州トロントに本拠地を置く、アメリカン・リーグ東地区の球団であり、同リーグには強豪チームであるレッドソックスやヤンキースが所属している。また、日本人選手が多く所属していたチームでもあり、青木宣親や山口俊に続き、菊池で6人目となる

はじめに、直近5年のチーム順位についてみる(図1)。地区最下位こそないものの、5年間で4度の4位を記録している。2020年は3位だったが、リーグ優勝は2015年以降6年間遠のいてしまっている

図1 ブルージェイズの直近の5年の成績。近年低迷が続いている

次に、昨シーズンのチームの特徴をみてみる(表1)。4位ではあったものの、勝率はレッドソックス、ヤンキースとわずかの差であった。また、平均得点・平均失点ともにリーグ2位の成績であり、OPSは全チーム1位を記録しており、優勝争いをしてもおかしくない成績だった。その中で、通算111本塁打を記録するマット・チャップマンが加入した。今年もトップクラスの打力が期待される。

表1 昨シーズンのア・リーグ東地区の順位表。強豪ひしめくリーグになっている

ただし、投手についてはサイ・ヤング賞を獲得したロビー・レイや、チーム最多の14勝を記録したスティーブン・マッツらがオフシーズンに移籍した。抜けた投手陣の穴を菊池が埋められるかに期待がかかる

ブルージェイズの投打のキーマンを分析!

ブルージェイズのエース、リュ・ヒョンジン!

投手陣のキーマンは、2年連続開幕投手を務めたリュ・ヒョンジンだ。リュ・ヒョンジンは2019年に最優秀防御率のタイトルを獲得し、昨シーズンはスティーブン・マッツと共に、チーム最多の14勝を記録した投手である。

はじめに、球速と投球割合についてみる(表2)。主に、4シーム・チェンジアップ・カットボールの3球種で投球を組み立てている。また、どの球種もメジャー平均よりも低速であることも特徴的だ。平均145キロの4シームに加え、チェンジアップやカットボール、さらには低速なカーブをうまく投げ分けることで、緩急を使った奥行きで勝負する投手であるといえるだろう。

表2 各球種の投球割合。(カッコ内はメジャー平均。単位はkm/h)

次に各球種のボール変化量をみていくと、4シームのホップ成分がメジャー平均よりも小さく、いわゆる「垂れる」ボールを投球していることが分かる(図2)。空振りを奪う投手ではなく、ゴロを打たせてアウトを積み重ねていくタイプの投手だろう。また、チェンジアップは4シームとシュート成分に大きな違いがなく、見分けがつきにくいことも特徴である。
参考:【2021年】メジャーリーグで投球される球質の特徴~ボール変化量とは~

図2 各球種の変化量。ホップ成分が小さな垂れるボールが持ち味

今シーズンは日本時間11日のレンジャーズ戦に初登板したものの、結果は6失点と大きく崩れてしまった。次回こそ、緩急を操る本来の投球術に期待したいところだ。

リュ・ヒョンジン

柳賢振
1987年3月25日生まれ 左投右打
ドジャース(2013ー2019)ーブルージェイズ(2020ー)
【MLB通算成績】169試合(168先発)、73勝45敗、防御率3.20
【受賞歴】最優秀防御率(2019)

大谷のライバル!超長距離砲V.ゲレーロJr.!

打撃陣のキーマンは、大谷との熾烈な本塁打王争いに勝利し、48本でタイトルを獲得したヴラディミール・ゲレーロ・ジュニアだ。本塁打だけでなく、出塁率1位、安打数2位、打率3位という素晴らしい成績を残しており、まさにメジャーを代表する好打者であるといえる。

コース別打球速度を見ると、全てのコースでメジャー平均を上回っている(図3)。メジャー平均よりも10キロ以上速いコースも多く、どのコースでも強い打球を打てる選手だ。
打球速度が速くなるほど単打や長打を打てる確率が高くなることがわかっている。
打球速度が速いことは、打者としての最重要項目といってもいいだろう。
参考:注目の指標バレルとは?打球速度と打球角度の重要性

図3 ゲレーロJr.のコース別平均打球速度。(カッコ内はメジャー平均。単位はkm/h)

今シーズンは自己最速打球速度を更新する189.7キロの弾丸本塁打を放ち、日本時間14日のヤンキース戦では4打数4安打3本塁打を記録した。進化を続ける選手であり、今シーズンも目が離せない。

ヴラディミール・ゲレーロ・ジュニア

Vladimir Guerrero Ramos Jr
1999年3月16日生まれ 右投右打
ブルージェイズ(2015ー)
【MLB通算】344試合、打率0.289、OPS0.884、72本塁打
【受賞歴】本塁打王(2021)

リーグ制覇の救世主となれるのか

ここまで、菊池が移籍したブルージェイズとその投打のキーマンについてみてきた。今オフは課題であった投手陣・野手陣の補強を行い、リーグ優勝、世界一の可能性も望める戦力だ。

菊池は日本時間13日に初登板だったが、勝利を掴むことはできなかった。菊池がチームの救世主になれるのか、次回の登板も注目したい。

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Baseball Geeks編集部