【WBC特集】秘密兵器ラーズ”タツジ”ヌートバーを分析!高い出塁能力と長打力が魅力
ついに開幕した第5回WORLD BASEBALL CLASSIC(以下WBC)。日本代表は第2回大会以来の優勝を目指すために、日系メジャーリーガーであるラーズ・ヌートバーを招集。韓国戦ではヒーローインタビューを受けるなど、さっそく獅子奮迅の活躍をしている。
ヌートバーは25歳という若手の外野手で、今季からレギュラーに定着。主に1番打者として108試合に出場し14本塁打を記録した。一体どのような選手で、どのような活躍を期待できるのだろうか。2022シーズンのトラッキングデータをもとにプレースタイルなどをみていく。
ミドルネームは”テイラー・タツジ”
まず、ヌートバーの打球速度と打球角度を見ていこう(図1)。打球速度はメジャー平均を上回っており、打球角度はメジャー平均程度となっている。鋭い打球を飛ばすことが得意な選手だといえる。
三振の少なさと四球の多さが魅力
続いて、被リスク管理表からヌートバーの打撃内容をみていく(図2)。
特徴は、完全アウト(三振+内野フライ)がメジャー平均を下回り、四死球がメジャー平均を大きく上回っている点だ。出塁能力が高く簡単にアウトになることが少ないため、まさに1番打者として頼もしい存在である。
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スイング傾向をみると(図3)、ストライクゾーンのスイング率もボールゾーンのスイング率もメジャー平均を下回っており、慎重にスイングをするタイプといえそうだ。WBCでは球数制限があるため、ヌートバーのボールを見ていくスタイルが有利に働くこともあるだろう。
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パラメータは鈴木誠也以上?
最後に、怪我で出場辞退を表明した鈴木誠也とヌートバーの比較を行う(図4)。走力を除くすべてのパラメータでヌートバーに軍配があがり、特に打球速度や四球の多さで、鈴木誠也を大きくリードしていることがわかる。鈴木誠也は日本代表の中心打者として数々の世界大会で活躍してきたが、その鈴木を上回るとなれば、かなりの活躍が期待できるだろう。
活躍したら「ヌーーート!」と叫ぼう
ここまで、WBC日本代表の秘密兵器であるラーズ・ヌートバーの分析を行った。出塁能力と長打力に優れた若手外野手で、WBCでの活躍が大いに期待される選手だといえよう。そんなヌートバーはカージナルスでも人気者で、彼が活躍した際にはファンやチームメイトが「ヌーーート!」と声援を送るそうだ。この先も何度もヌート!と叫ぶ日がやってくることを心待ちにしたい。
- ラーズ・ヌートバーのプロフィール
Lars Taylor Tatsuji Nootbaar
1997年生まれ9月8日生まれ
カージナルス(2021)ー
【メジャー通算成績】
166試合 打率.231 19本塁打 55打点
Baseball Geeks編集部