【MLB2021】指標「バレル%」から注目打者を紹介!
メジャーが開幕して1ヶ月以上がたち、毎日のように熱戦が繰り広げられている。今シーズンもスーパースターからルーキーまで多くの選手が活躍をみせている。そこで今回は打者を評価するためにメジャーで近年使われている「バレル%」という指標を用いて注目打者を紹介していく。
バレル%から注目選手を紹介!
バレル%って何?
バレル%とは、選手の打数のうちどのくらいバレルゾーンに入った打球を放ったかの割合である(図1)。バレルとは、打球速度と打球角度の組み合わせである。打球の結果ではなく、性質を用いることで守備の影響を排除して打者の能力を評価できる点が特徴だ。
参考:注目の指標バレルとは?打球速度と打球角度の重要性
このゾーンに入った打球は安打や長打になる確率が極めて高くになるとされている。そのためバレル%から、打数あたりにどのくらい長打の可能性がある打球を放っているかということがわかるのだ。
覚醒中バクストンが1位!
今季(5/11現在)のバレル%順位をみていく(表1)。
1位は、B.バクストン(ツインズ)だ。バクストンはドラフト1巡目(全体2位)でドラフトされた有望株で、高い身体能力を活かした守備と走塁に定評がある選手だ。これまでメジャー6年間で本塁打が51本と打撃が改善点とされていたものの、今季はここまで9本の本塁打を放っている(ア・リーグ3位:5/11現在)。現在ケガにより戦列を離脱しているが、今後の活躍に注目だ。
50打席以上の選手が対象(5/11現在)。
2位は、大谷翔平だ。今季はMLBトップクラスのパワーと球速で日本のみならずアメリカでも大きな注目を集めている。
参考:二刀流大谷翔平の2020年打撃データを分析!復調へのカギは変化球への対応?
大谷は今季絶好調で本塁打10本とバクストンを上回り本塁打数ア・リーグ1位(5/11現在)となっている。日本人初の本塁打王も狙えるポジションにつけている。
3位のR.デバースは、17年に20歳の若さでメジャーデビューし19年にブレイクをはたしたレッドソックスの若き主軸選手だ。
ほかには、J.ソトやR.アクーニャjr.などスター選手がランクインしている。余談だが、10位のA.ガルシアは2016年にプロ野球の読売に在籍していた。今季4月途中からメジャー昇格し、低迷していたレンジャースの救世主となっている。
バレル%からみる打撃成績!
最後に、これら選手の打撃成績をみていきたい(表2)。全ての選手が、打率とOPSともにメジャー平均を大きく上回っている。参考:打者の評価指標OPSとは!
両リーグの本塁打王が名を連ねており(ア・リーグ:大谷、ナ・リーグ:アクーニャJr)、バレル%上位選手は実際に好成績を残していることが分かった。
50打席以上の選手が対象(5/11現在)。
指標「バレル%」からみる打者の評価
メジャーでは、フライボール革命の影響によってバレルゾーンを目指す選手が増えた。その中でも、今回紹介した選手たちはバレルゾーンに打球を放つのが得意な選手たちだ。バレルゾーンを目指すことで長打が増え、OPSも高くなる可能性がある。今後は打率や打球速度だけでなくバレル%にも注目してみてみるのはどうだろうか。
Baseball Geeks編集部