【ミニコラム】MLB週間打球速度ランキング(2018/8/7~13)
第3回を迎えた週間打球速度ランキング。今週はこれまでの記録を塗り替える驚異の打球が飛び出した。その記録にも注目しながらデータを見ていこう。
計測史上最速の本塁打!
まずは、今週の最高打球速度ランキングをみていこう。1位のスタントンは本塁打計測史上最速の打球だった(表1)。
順位 | 名前 (チーム) | 打球速度 (km/h) | 日付 | 結果 |
---|---|---|---|---|
1 | G. スタントン (ヤンキース) | 195.9 | 8/9 | 本塁打 |
2 | Y. プイグ (ドジャース) | 184.9 | 8/10 | ゴロアウト |
3 | M. チャップマン (アスレチックス) | 183.5 | 8/13 | 二塁打 |
4 | B. ハーパー (ナショナルズ) | 182.3 | 8/7 | 本塁打 |
5 | C. ベリンジャー (ドジャース) | 181.2 | 8/12 | 単打 |
6 | A. ディアス (ブルージェイズ) | 180.9 | 8/11 | 本塁打 |
7 | R. レイエス (パドレス) | 180.7 | 8/8 | 単打 |
8 | G. スタントン (ヤンキース) | 180.4 | 8/12 | 本塁打 |
9 | R. ヌニェス (オリオールズ) | 180.1 | 8/11 | 二塁打 |
10 | N. クルーズ (マリナーズ) | 180.1 | 8/7 | 本塁打 |
144 | 大谷 翔平 (エンゼルス) | 172.5 | 8/7 | 本塁打 |
※メジャーリーグ平均は140.7キロ
スタントンは昨シーズンもMLB最高打球速度を放った打者だった。今シーズンは不調期もあったが、本塁打のペースも上がってきておりヤンキースの逆転優勝に向けてキーマンになるだろう。
動画 9日のスタントンの本塁打は、計測史上最速の打球速度195.9キロを記録した
アプローチ変更で飛躍の可能性?
続いて平均打球速度ランキングを見てみよう。今週の一位にはメッツのコンフォートが輝いた。
順位 | 名前 (チーム) | 打球速度 (km/h) |
---|---|---|
1 | M. コンフォート (メッツ) | 159.6 |
2 | J. ピーダーソン (ドジャース) | 158.9 |
3 | M. トランボ (オリオールズ) | 158.0 |
4 | R. ジマーマン (ナショナルズ) | 157.5 |
5 | G. スタントン (ヤンキース) | 157.4 |
6 | T. マンシーニ (オリオールズ) | 155.6 |
7 | K. カルフーン (エンゼルス) | 154.9 |
8 | M. チャップマン (アスレチックス) | 154.8 |
9 | J. アギラル (ブルワーズ) | 154.6 |
10 | D. ボート (カブス) | 153.6 |
※ | 大谷 翔平 (エンゼルス) | 152.5 |
※10打球以上。メジャーリーグ平均は140.7キロ。大谷は打球が少なくランク外
コンフォートは昨シーズンも本塁打を30本近く放った強打者だが、今シーズンは打率が.230台とやや安定しない成績となっている。打球速度に表れているよう潜在的に速い打球を放つ能力自体は有しているため、狙い球を明確にするといったように何らかの形で打席でのアプローチを変更するだけでも成績が向上するだろう。
このように、本当に不調なのかそれとも成績が上向く可能性を含むのかをみる材料としてもトラッキングデータは非常に有用であるといえるだろう。
正念場?打者大谷の可能性
今週の大谷は、残念ながら打球数が足りずランク外となってしまった。今月頭には1試合2本塁打を放ち爆発を予感させたものの、ここにきてベンチスタートとなる試合も増えてきている。
今週も逆方向に本塁打を放つなど、一時期の不調期は抜けているとみて良いだろう。今シーズンも残すは1か月半となったが、打者大谷の爆発に最後まで期待したい。
動画 大谷の12号本塁打は逆方向に飛び込む本塁打となった
Baseball Geeks編集部