【パ・リーグ】8月のポジション別OPSを分析!混戦を制するのは?
ペナントレースもいよいよ大詰め。今回は、セ・リーグに続き、パ・リーグ各チームの8月のポジション別OPSをみていく。そして、それぞれのチームと注目選手を紹介するとともに、この1ヶ月でポジション別OPSがどのように変化したのか振り返る。
参考:【セ・リーグ】8月のポジション別OPSを分析!ヤクルト村上は8月も桁違いの凄さ!
Aクラス球団の打線は上向き
まず、Aクラス球団のポジションごとのOPSをみてみよう(表1)。
首位のソフトバンクは、遊撃手・中堅手・右翼手のOPSがリーグトップであった。主に出場していたのは、今宮健太(遊撃手)・周東佑京(中堅手)・柳田悠岐(右翼手)らだ。8月は得点力が高く、一試合あたりの平均得点は5点を超えていた。一方、主に甲斐拓也が出場していた捕手はリーグワーストのOPS と、ウィークポイントとなってしまっていた。リーグ平均をみてもOPSが低いポジションではあるが、捕手の得点力が改善されるとことでリーグ優勝が近づくに違いない。
参考:ピタゴラス勝率から振り返るプロ野球~8月編~
2位の西武は、OPSがリーグトップのポジションはないものの、二塁手や遊撃手が高いOPSを記録していた。主に出場していたのは、外崎修汰(二塁手)・源田壮亮(遊撃手)らだ。ウィークポイントを挙げるとすれば外野手だろうか。現在の西武はOPSが目立って低いポジションこそないが、 OPSが極めて高いポジションもない。一つでも多くのポジションで強みを作れるかが優勝へのカギといえるだろう。
最大11.5ゲーム差を追いつき現在3位のオリックスは、捕手・一塁手・三塁手のOPSがリーグトップであった。主に出場していたのは、伏見寅威や若月健矢(捕手)・頓宮裕真(一塁手)・宗佑磨(三塁手)らだ。特に頓宮は、8月のOPSが1.204と非常に高い数字を記録しており、9月も好調を維持している。 8月の平均失点はリーグで最も低く投手陣は好調なため、投打がかみ合えば優勝も十分にあり得るだろう。
楽天はOPSが全体的に悪化
次に、Bクラス球団のポジションごとのOPSをみてみよう(表2)。
4位の楽天は、指名打者のOPSがリーグトップであった。また、左翼も好成績を残していた。主に出場していたのは、島内宏明(左翼手・指名打者)・西川遥輝(左翼手)らだ。しかし、その他のポジションは先月と比較してOPSが悪化している。実際、平均得点もやや低下しており、 Aクラスの球団と少し差が開いている。平均失点が2ヶ月連続でワーストなこともあり、Aクラス入りやリーグ優勝を手にするには打線の底上げも重要となるだろう。
参考:【パ・リーグ】7月のポジション別OPSを分析!楽天打線が絶好調!
5位のロッテは、二塁手・左翼手のOPSがリーグトップであった。主に出場していたのは、中村奨吾(二塁手)・荻野貴司(左翼手)らだ。しかし、遊撃手・中堅手・右翼手・指名打者と4つのポジションでリーグワーストのOPSとなっていた。特に遊撃手は、開幕から8月までの通算OPSも0.500を下回ってしまっている。8月中旬から遊撃を任されている茶谷健太が調子を上げてくれることに期待したい。
最下位の日本ハムは、OPSがリーグトップのポジションが無く、全体的にリーグ平均を下回っている。特に、一塁手・二塁手のOPSはリーグワーストであり、平均得点も3点に届いていない。明るい話題があるとすれば、指名打者のOPSが大きく向上していたことだ。主に出場していたのは、松本剛・近藤健介らだ。16日に怪我から復帰した松本剛は現在打率リーグ1位(.353)であり、初のタイトル獲得に期待がかかっている。
熾烈な優勝争いを制するのは?
ここまで、パ・リーグの8月のポジション別OPSをみてきた。残り試合は20試合ほどだが、1位から5位まで6ゲーム差と、ペナントレースの行方は全く読めない状況だ。クライマックスシリーズ進出、そしてリーグ優勝はどのチームが手にするのか。
Baseball Geeks編集部