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MLB

打者大谷翔平の開幕から1ヶ月を分析!打球速度と打球角度が低下?



目次
三振の割合が減るもゴロが多くなった?
打球速度と打球角度が低下
昨年の成績を超えらえるか!

昨シーズン、日米で投打ともに大きなインパクトを残し、リーグMVPに輝いたエンゼルス大谷翔平。今シーズンは投手として好投をみせている。打者では開幕直後は低調であったが徐々に復調してきた。
今回は打者大谷が昨シーズンとどのように変化しているのか、日本時間5月23日時点のデータを用いて分析していく。
参考:2021年打者大谷翔平を分析!キャリアハイの要因は打球角度?

三振の割合が減るもゴロが多くなった?

まず、リスク管理表をみていく(図1)。
今シーズン(下段)と昨シーズン(上段)を比較すると、昨年よりも大きく変化していることが分かる。良くなった点は完全アウトの割合が低くなっていることだ。大谷は昨シーズン、メジャーワースト4位の189三振を喫し三振が多いことが課題であった。

しかし、今シーズンは三振の割合が大きく低下している。K%(三振率)を見てみると、昨シーズンは29.6%であったが今シーズンは23.4%となっており、大きく改善されたことが分かる。
参考:打者・大谷は189三振!空振りは本当にいけないことなの?

表1 打者大谷のリスク管理表 ※上段が2021年、下段が2022年

もう1つの大きな違いは、ゴロ割合が大幅に高まったことだ。昨シーズンは20%ほどだったゴロ割合だが、今シーズンは30%と大幅に増加していることが分かる。ゴロ割合が高いことや四死球割合が低いことから、昨シーズンほどのOPSや本塁打数を残せていないのかもしれない
参考:奪三振の重要性とは!勝てる投手のリスク管理能力を分析

打球速度と打球角度が低下

リスク管理表でゴロ割合が高くなっていることが分かった。では、打球の性質がどのように変化しているのか、打球速度と打球角度をみていく(表1)。

打球速度・打球角度・バレル率は打者を評価する上で重要な指標の1つである。昨シーズンと今シーズンを比較すると、打球速度・打球角度・バレル率すべてが昨シーズンを下回っている。本塁打を量産した昨シーズンは高い打球速度で大きな打球角度で打球を放っていたことで、バレル率も高い割合となっていた。特に、バレル率は昨シーズンメジャー全体で1位を記録していたが、今シーズンは10位以下になってしまっている
参考:【MLB2021】指標「バレル%」から注目打者を紹介!

表1 打者大谷の打球指標。打球速度と打球角度は平均

また、平均打球速度のランキングをみていくと、昨シーズンはメジャー全体で6位だったのに対し、今シーズンは現時点で30位となっている(表2)。

打球速度が速くなればなるほど、単打や長打の割合が高まることがわかっている。今シーズンのメジャー最高打球速度では3位にランクインしているため、打球速度の低い打球ばかりではない。今後いかに打球速度を高め、打球角度を大きくしてフライやライナーを増やせていけるかが重要になってきそうだ。
参考:注目の指標バレルとは?打球速度と打球角度の重要性

表2 平均打球速度ランキング。100打席以上対象

昨年の成績を超えらえるか!

今回は、今シーズンの打者大谷をみてきた。二刀流完全復活2年目となる今シーズン。投手大谷、打者大谷ともに更なる進化をみせることができるか期待したい。また、現在エンゼルスはアストロズと首位争いをしており、近年プレーオフに出場できていないチームを地区優勝へ導くことができるか大注目だ。

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Baseball Geeks編集部