【ドラフト特集2021】パ・リーグ各球団の現状とドラフトを振り返り！

シーズンがまだ続く中、11日に今年のドラフトが行われた。ドラフトでのパ・リーグの球団は、1位指名においてそれぞれの球団の独自色が出る結果となった。今回は、パ・リーグ各球団の現状とドラフトを振り返っていく。
参考：【ドラフト特集2021】セ・リーグ各球団の現状とドラフトを振り返り！

年齢は2021年4月2日時点、つまり高卒8年目大卒4年目大卒社会人2年目までに対応する選手が対象。

今シーズン大躍進をしているオリックス。ロッテとの熾烈な優勝争いが行われている。今シーズンのオリックスの特徴として若手選手の活躍が挙げられる。
25歳以下の割合ではリーグ内で野手の打席数が2番目、投手のイニング数が3番目に高い値を記録した。投手は宮城大弥や山本由伸、田嶋大樹ら主戦級の先発が25歳以下と驚きだ。野手は、プロ2年目の紅林弘太郎、今年ブレイクを果たした宗佑磨らが25歳以下である。投打ともにチームの中心として25歳以下の若手選手が活躍している。

オリックスは、1位で最速154キロ右腕の椋木蓮（東北福祉大）、2位で関西学生大学リーグで通算100安打を達成した野口智哉（関西大）を指名した。
また、補強ポイントの捕手で福永奨（国学院大）を、外野手で渡部遼人（慶応大）らを指名し、支配下での指名7人中6人が大社の選手だった。
若手の活躍が目立つオリックス。即戦力として期待がかかる。

オリックスとの優勝争いを行っているロッテは、平均得点でパ・リーグ1位を記録している。しかし、ロッテの25歳以下の野手の打席数の割合は、リーグ最下位となっており若手野手の定着が課題となっている。投手は、25歳以下のイニング数割合がリーグで2番目に高く佐々木朗希ら若手投手の飛躍に注目だ。
参考：【パ・リーグ】7・8月のポジション別OPSを分析！4つのポジションでロッテがトップ！

ロッテは、1位は捕手の松川虎生（市立和歌山高）。2位は内野手の池田来翔（国士舘大）を指名し、上位で打てる野手を指名した。特に、1巡目の松川虎生を単独で指名し補強ポイントととなっていた捕手を獲得することができたのは大きいだろう。
3位、4位で注目投手の廣畑敦也（三菱自動車倉敷オーシャンズ）、秋山正雲（二松学舎大高）を獲得した。今シーズン飛躍の年となっている小島和哉を筆頭に来シーズンのロッテに注目だ。

次は、3位の楽天だ。クライマックスシリーズ進出がほぼ確実となりつつある。楽天は、投手の25歳以下のイニング数割合がリーグ最下位であった。楽天投手陣の25歳以下の割合が低い理由としては、岸孝之、涌井秀章、田中将大らベテランの影響も大きいだろう。また、則本昂大や宋家豪ら30歳周辺の選手が多いこともあるだろう。先発陣で25歳以下なのは、早川隆久のみとなっている。

1位では注目の高校生外野手吉野創士（昌平高）を単独で指名。2位で安田悠馬・捕手（愛知大）と独自色の強い指名を行った。楽天は若手野手陣の伸び悩みがあるのか上位3人は野手を指名した。特に1位の吉野は大注目の選手だ。

年齢は2021年4月2日時点、つまり高卒8年目大卒4年目大卒社会人2年目までに対応する選手が対象。

今シーズン、怪我人の続出により4位に沈んでしまっているソフトバンク。投打ともに波にうまく乗ることができなかった可能性がある。だが、平均失点がリーグで最も少なく強力投手陣を維持できていると言えるだろう。勢いのある若手の台頭が待たれる。
参考：支配下登録を勝ち取った投手の二軍成績は？ソフトバンク大関に期待！

1位では、注目の高校生投手風間球打（明桜高）の単独指名に成功。2位は、正木智也・外野手（慶応大）、3位は木村大成・投手（北海高）を指名した。また、ソフトバンクは育成指名で12球団最多の14名を指名した。育成力に定評のあるソフトバンク。若い力がどのように花が開くか楽しみである。

次は、西武だ。今シーズンは、山川穂高の不調や当時盗塁数がリーグダントツ1位であった若林楽人の怪我もありチームとして思うような結果を残すことができなかった。近年の課題である投手陣も平均失点がリーグで最も多く、喫緊の課題が残ってしまう形となっている。しかし、今井達也、松本航、平良海馬、渡邉勇太朗など楽しみな若手の台頭が来年に向けて明るい話題だろう。

1位では競合の末に大学NO1投手とも言われていた隅田知一郎（西日本工業大）の交渉権を獲得。2位では、大学トップクラス左腕の佐藤隼輔（筑波大）を指名し、課題である投手陣に強力な新しい風が入る。来シーズン若手中心となりそうな西武に大注目だ。

最後に、日本ハムだ。今シーズン思うようなシーズンとならず最下位となってしまっている。投打ともに低迷してしまった。その中で投手陣では伊藤大海、堀瑞輝などの若手の活躍が目立った。
参考：【プロ野球】少数精鋭の広島と多くの打者にチャンスを与える日本ハム！ファーム打者の出場機会の平等性を分析

日本ハムの指名は、高校生中心の指名となった。支配下、育成指名含め13人中8人が高校生であった。1位では達孝太・投手（天理高）、2位で有薗直輝・内野手（千葉学芸高）を指名。また、注目高校生の阪口樂・内野手（岐阜第一高）や畔柳亨丞・投手（中京大中京高）を指名した。
また、即戦力として水野達稀・内野手（JR四国）、上川畑大悟・内野手（NTT西日本）のタイプの違う2人の社会人内野手も指名した。今シーズンの巻き返しなるか、来シーズンに注目だ。

ここまで、パ・リーグ各球団の現状と今年のドラフトを振り返った。パ・リーグの球団は単独指名が多く各チーム独自色が強い指名となったのではないだろうか。このなかでスターが誕生するのか注目したい。