【セ・リーグ】6月のポジション別OPSを分析!阪神は指名打者をうまく活用し首位を継続!
交流戦が中心だった6月が終了し、いよいよ待ちに待ったオールスター直前となっている。交流戦を含んだこの1ヶ月で各チームの打撃成績はどのように変化したのだろうか。今回も、セ・リーグのポジション別OPSをみていく。
参考:ピタゴラス勝率から振り返るプロ野球~6月編~
Aクラスの強打者に注目!
まず、Aクラス球団のポジション別OPSをみていく(表1)。
1位の阪神は、一塁手と指名打者がリーグトップとなった。主にジェフリー・マルテとジェリー・サンズが出場しており、開幕から好調をキープし、打線を引っ張っている。また、セ・リーグには普段、指名打者制度がないがうまく活用できていたようだ。
懸念点は、他のポジションでは先月よりもOPSが低くなっていることだ。特に、梅野隆太郎(捕手)の不調が大きいだろう。6月の打率が.219(7月2日時点)となっている。阪神にとって重要な選手なだけに今後の復調に期待したい。
参考:【セ・リーグ】5月のポジション別OPSを分析!!首位阪神の好調を支えるのは誰だ?
2位の読売は、遊撃手がリーグトップのOPSだ。主に坂本勇人がケガからの復帰後出場している。坂本の復帰前は、若林晃弘と廣岡大志が出場していた。読売も先月より他のポジションでOPSを落としている。特に、吉川尚輝が負傷離脱してしまった二塁手において、大きく値を落としている。スタメン起用が増えている北村拓己が好調を維持できるか期待がかかる。
3位のヤクルトは、二塁手・三塁手・中堅手の3つのポジションでトップとなっている。先月に続き、山田哲人(二塁手)・村上宗隆(三塁手)・塩見泰隆(中堅手)が好調だ。山田と村上は、現在本塁打数と打点の両方でセ・リーグTOP3にランクインしており強力な打線を形成しつつある。
交流戦絶好調のビシエドとオースティンに今後も注目!
次に、Bクラス球団のポジションごとのOPSをみてみる(表2)。
先月から1つ順位をあげた4位の中日は、先月に続き捕手がリーグトップだ。主に木下拓哉が出場している。また、全体的にポジション別のOPSが先月よりも高くなっており、打線の復調の兆しがみえてきた。特に、交流戦首位打者のダヤン・ビシエド(一塁手)に注目だ。
参考:2021年セ・パ交流戦振り返り【打者編】
5位の広島は、捕手・二塁手・右翼手がリーグ2位となっている。6月は新型コロナウイルスの影響でチーム成績を落としていた。主に捕手は坂倉将吾・會澤翼・石原貴規の3人がマスクを被り、菊池涼介(二塁手)・鈴木誠也(右翼手)が主に出場していた。広島は、林晃汰・小園海斗・中村奨成・羽月隆太郎など若手を多く起用しており、今後の彼らの活躍に注目だ。
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6位のDeNAは、左翼手と右翼手でリーグトップだ。主に出場しているのは、佐野恵太(左翼手)とタイラー・オースティン(右翼手)だ。両者ともに打撃が好調で、現在セ・リーグの打率1位(オースティン)と3位(佐野)だ。特に、オースティンは交流戦においても打率4位、本塁打数1位タイと絶好調だった。DeNAは、交流戦期間中の投手陣も好調であったため、今後の巻き返しに期待が高まる。
参考:2021年セ・パ交流戦振り返り【投手編】
混戦を勝ち抜くのはどこだ
今回は、セ・リーグの6月のポジション別OPSをみてきた。先月から広島と中日の順位が入れ替わり、また各チームゲーム差が縮まってきている。順位変動にともない、OPSが向上したチームと低下したチームがあった。7月は、オールスター後に五輪開催によってペナントレースは約1ヶ月ほど行われない。下位チームはオールスターまでにどこまで上位チームとの差をつめることができるか注目だ。
Baseball Geeks編集部